グローバル教育実践ガイド

高校英語科で実践するグローバル課題ディベート:批判的思考と共感力を育むステップ

Tags: グローバル教育, ディベート, 英語教育, 批判的思考, 探究学習

はじめに:グローバル化時代に求められる能力と英語教育の役割

現代社会は急速なグローバル化が進み、予測不可能な課題に直面しています。このような時代において、次世代を担う生徒たちには、多様な価値観を理解し、複雑な問題を多角的に分析する「批判的思考力」と、異なる背景を持つ人々の立場を想像する「共感力」が不可欠です。

英語科の授業は、単に言語スキルを習得する場に留まらず、こうしたグローバル市民としての資質・能力を育む重要な役割を担っています。本稿では、高校英語科において「グローバル課題ディベート」を実践することで、生徒の英語運用能力の向上に加え、批判的思考力と共感力を効果的に育成するための具体的なステップと実践のヒントをご紹介いたします。

グローバル課題ディベートが育む多角的な能力

グローバル課題をテーマとしたディベートは、生徒に以下のような多角的な能力を育む機会を提供します。

実践のためのステップとアクティビティ例

高校英語科でグローバル課題ディベートを導入するための具体的なステップと、各段階でのアクティビティ例をご紹介します。

ステップ1:テーマ設定と基礎リサーチ

ステップ2:議論の構成と準備

ステップ3:ディベートの実施

ステップ4:振り返りと評価

既存カリキュラム・他教科との連携

グローバル課題ディベートは、英語科の既存カリキュラム内で多岐にわたる連携が可能です。

おわりに:未来を拓くグローバル教育の実践

グローバル課題ディベートは、単なる英語の練習に留まらず、生徒が複雑な現代社会を生き抜くために必要な批判的思考力、共感力、そして主体的に行動する力を育む強力な教育実践です。

多忙な日々の業務の中で新たな試みに挑戦することは容易ではないかもしれません。しかし、本稿でご紹介したステップとヒントが、先生方の授業実践の一助となり、生徒たちが世界市民としての意識を高め、自らの言葉で未来を創造していくための糧となることを願っております。